吸収と表現の毎日

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"ゲティ家の身代金".


『ゲティ家の身代金』予告編(特報予告)/シネマトクラス

1973年にイタリアで起きた誘拐事件。誘拐されたのは、ジョン・ポール・ゲティの孫であるジョン・ポール・ゲティ3世。実話に基づく映画である。

時の石油王である祖父を持ち、多額の身代金を要求されるが祖父はマスコミを通じて一銭も払わない意思を表明する世界的に有名なドケチ男。一方、母は奔走する。「女に身代金の交渉はできない」と陰口をたたかれながらも母は何度も勝負を挑む。ゲティ3世を演じるチャーリー・プラマーの演技が、おぼっちゃま家庭に生まれながらも複雑な家庭環境で育った青年を見事に体現していて素晴らしい。子犬のような目をして瞬間的に獰猛になる姿をぜひ。

この映画、ハリウッド界のセクハラ問題で撮影終了した俳優が降板したりなど困難を極めてからの復活劇があって公開に至っている。ゆえにスタッフの思いや結束が強いことがインタビュー映像から感じられます。初めて日比谷ミッドタウンで映画鑑賞したけれど、席が狭かった点を除けばとても良い映画館でした。
私は、依然ミニシアター派ですけれどね。