吸収と表現の毎日

人生の余白を文字と旅で埋めていきたい

『自由論』読了.

自由論 (光文社古典新訳文庫)

自由論 (光文社古典新訳文庫)

 

このところやっと読むようになった哲学。当たり前にあるようで実はなかなか本屋にも図書館にも揃っていないものですね。有名なものからいくか、気になったものからいくか迷うところですが、今回は自由論を。

みなさまも良くご存じであり、大変に説明のむつかしい自由というものについて滔々と語られている一冊。後半はかなり言葉の解釈というか、AはB,BはCでCはつまりDみたいな展開になってしまっているので少し飽きてしまったのだけれど、
たぶん人はみな、身体の中心にコンパスがあって、それぞれ別の長さの半径で円を描いて、そこを心の領地として生きている気がした。その半径が長い人は、事象や人間関係に距離を置く人かもしれないし、短い人は距離感の近い人というか。まず、そうゆう性格的なものが基本にあって、でも傍に寄ってきた他のコンパスを見て、急に半径の長さを伸ばしたり(対象を避けている)、短くしたり(対象にお近づき希望)自由自在に操ったり、失敗したり、これもまた一つの自由や守るべき義務のような気がした。

解釈と想像の世界。