吸収と表現の毎日

人生の余白を文字と旅で埋めていきたい

"万引き家族".


映画「万引き家族」本予告編
安藤サクラの表情にひかれて映画館に吸い込まれるように。

見事に役者揃いな作品で。
観終わった後にも残る謎を解いていくのだけど、解ける謎もあれば、解がないものもあり、そうかこれが是枝ワールドだったよなあと過去作品を思い出して納得する。たくさんの伏線がひかれていて、最後まで見ないと合点しない箇所が複数ある、その頭を使う感じと情緒が左右に激しく揺れる感じとで結構体力を使うのに飽きないし疲れなかった。「うん、わかる」という自分のなかのしっとりとした共感と、「まじかよ」という知っているんだけど肌で感じて小さく驚く感じとか、お盆を過ぎた頃の海の波のように押し寄せては引き、押し寄せてはまた去って行き、でした。

そして、音楽監督は、細野晴臣氏。
全体的に切なくも温かく、いくつものシーンで脳内に楽譜が描かれていくような丁寧な音遊びに出会える。絶妙です、音だけ聞くという鑑賞もしたい。

たぶんあと2回くらい観ると思う。
この作品、私は、凄く好きだ。