吸収と表現の毎日

人生の余白を文字と旅で埋めていきたい

『まあいいか2』読了.

わたし、還暦? (まあいいか 2)

わたし、還暦? (まあいいか 2)

 

数年前の私は直ぐ熱くなり、ぷんすかしていた気がする。全く可愛げのない人間である。それに比べ、大竹しのぶさんの可愛さよ、彼女、あれで還暦ですってよ、奥さん。

のんびりと喋るようでいて、実はそんなのんびりとした性格でもないのだろうと誰しもがわかっているだろう、だって元旦那あの人だぜ、と。まったりとした眼差しで遠くを見るようでいて、実はそんな天然なこともないのだろうと誰しもがわかっているだろう、だって映画の中で物凄い眼光ですがな、と。彼女は一体どこまでが演技なのだ?

休みとなればエジプトやインドやスペインにひとっとび。エッセイを読み進めると、彼女のタフさが良くわかる。なんてことなくひょいひょいと旅をしているけれど、もしかしたらいい意味で鈍感力のある人なのだろうか…。恋愛感情を土台に、人間関係を築いているのではないかというくらい素直な表現をする人だということもわかる。彼女がもし『まあいいか3』を出したらまた私は買うと思う。綴られる文章は、彼女が話す言葉のように緩く軽やかなのだけど、書かれている内容は意外とハード、そうゆうところがいい。

じょゆうのかくエッセイというジャンルの中で、最近のヒットは大竹しのぶさんなのだけど、つい数年前までは小林聡美さんばかり読んでいた。離婚して以来、全然エッセイが出版されなくなって寂しい。どうしているのかしらと思ったら、なんと大学院生をしているらしい。民俗や落語を研究しているらしい、なるほど、その方向の出版もぜひ楽しみに待ちたい。

やっぱり私も猫が好き。