吸収と表現の毎日

人生の余白を文字と旅で埋めていきたい

『新聞社崩壊』読了.

新聞社崩壊 (新潮新書)

新聞社崩壊 (新潮新書)

 

2018年2月に出たばかりの本。新聞紙の発行部数や新聞社経営についての議論はもう何年もされているけれど、この本はかつて朝日新聞社に勤めていた畑尾氏が数字を基に語っている。

「眠くなりますけど大丈夫ですか」と薬局で言われて購入した花粉症対策用の薬。効き始めなんともなく軽快に過ごし、忘れた頃に物凄い眠気に襲われる。この投稿を書きながら気づいたらノートパソコンに頭を挟む形で寝ていた、危険。

今年は媒体社経営にも注目している。新聞社のみならず放送局にしても出版社にしても編集を含む多くの資産を持ち、「表現の自由」と見えない統制の間で様々な情報を日々紡ぎだす存在。賛否両論を産む、面白き存在。世界を見渡せば、日本であらゆる議論が起こる自体がある種健康的であるとさえ思える。しかし冷静に見つめなければならない存在でもあり、同じ形式をとるメディアを並べて比べてみてみないとわからないことも多い。
日本新聞協会や日本新聞年鑑に収められたデータを分析しながら畑尾氏は現在の新聞社経営について述べている、「発行部数」、「売上合計額」などもそうだが、加えて「新聞社社員の構成比」、「自己資本率」、「残紙率」にも注意して目を向けている。再建、改革と叫ばれるなかで、どの新聞社が今後どうゆう一手に出るか凄く気になる。

本の後半でアメリカの事例を挙げ、「新聞がなくなると投票率が下がる。紙の新聞がコミュニティを形成し、常識的な世論を形成するために大きな役割を果たしていたことは新聞がなくなって初めて理解される」と述べているのが特に印象的。

じゃあ、どうする?というのは読む側に掲げられた課題かもしれない。

*Writing BGM

Thinking Out Loud

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feelcycleに通っているとき6曲目くらいで良くかかっていたこれ。"side to side"しながら聴くのがとても心地よかった。