『感性の限界』読了.
感性の限界――不合理性・不自由性・不条理性 (講談社現代新書)
- 作者: 高橋昌一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/18
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 67回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
2018年を迎えてショックだったことその1.読書好きを謳ってきたワタクシを指し「この方は哲学書はお読みにならないそうです」と読書をする先輩から別の読書をする先輩に言われたこと。
高校時代は読んでいました、という反論をする気力も失い翌日、蔦屋家電で哲学書のコーナー籠り。お勧め頂いていた本を一冊と、同じ著者の本を一冊、その他に2冊も哲学コーナーで抱えこんで最後に手に取ったのがこちらの本。
実際に交わされた会話なのか、はたまた著者である高橋先生の妄想癖が爆発した結果なのかいざ知らず超ツボる会話記録型の一冊。個人的には第一章の行為の限界の会話が面白い。
登場人物は、
①論理実証主義者 ②生理学者 ③形而上学者
④哲学史家 ⑤カント主義者 ⑥会社員
⑦運動選手 ⑧ロマン主義者 ⑨行動主義者
⑩進化論者 ⑪大学生 ⑫社会心理学者
⑬精神分析医 ⑭神経生理学者 ⑮急進的フェミニスト
⑯行動経済学者 ⑰科学主義者 ⑱法律学者
⑲認知科学者 ⑳動物科学者 その他数名 といった感じで、
ひとつの章だけでこんなに色んな立場の意見が交差していく。
やっぱり高橋先生の妄想の爆発なのだろうか・・・。
それぞれの主義主張をいかにもそれっぽくしていく流れ。
例えば扱われるテーマは「心理学と広告」や「愛と化学物質」など興味深いものが多く、カント主義者とか出てくると身構えるけど大丈夫。会社員と大学生と運動選手が大変平たい質問を投げかけて専門家も彼らの主張する理論に忠実に意見を述べる。
これ面白かったわー。
朝ランニングして脳内で、彼らの会話を反芻してたのしかった。
*Writing BGM
休日らしく。