吸収と表現の毎日

人生の余白を文字と旅で埋めていきたい

Pas encore.

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オリンピックの開会式、ゴーギャンの映画と立て続けにフランス語を聞く機会があり、久しぶりにうずいてきましたこの想い。

もう一度話せるようになろう、昔のように。大学時代は単位と関係なく言語の授業をたくさんとって、その中でも特にフランス語は文法も会話もくまなく取って上級会話までいき、最後の一年は、なんと生徒ひとり。ひとりだったから何を勉強したいと聞かれ、パリの政治観と文化史と希望を出したらフランス人の先生は毎週たくさん時事トピックや資料を持ってきていろんなことを教えてくれました。教えてくれたというより、エッセンスを出してもらう度に対話しなければならず。とても贅沢で、しかしさすがにひとりで先生と90分フランス語話し続けるのは非常にハードだったのと、休んだら休講になってしまうので必死だった。嗚呼、懐かしき大学時代ね。

おかげで大学卒業間際にパリに行った時、肩から一眼レフをぶらさげ、ひとりでVelibに乗って、街角のkioskでパリの地図を買い、アラブ人街に乗り込んだり、交通ルールを知らないせいでフランス人に怒鳴られたり、カフェで茶しばきをキメたり、美術館で学芸員と話したり、ヌテラのクレープを食べ続けることができた(ここ重要)。いい旅だった。当時の写真の一部を先日発見。

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AIR FRNCE機内も心なしかムーディ.


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やっぱり地下鉄が好き.

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街をつなぐポアントずっと見ていたい.

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通りに掲げられるこの標識と地図だけが頼り.

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美術館で普通に行われているこの授業風景が羨ましい.


或いはまた、言語の使用頻度として日本語よりフランス語のほうが高かったかもしれない母と一緒にたくさんの文化体験をすることができた。大学の授業が終わって神保町のキャンパスから神楽坂にぶらぶらと歩いていき、日仏学院にいる(夜道を一人で歩けない)母をピックアップして、ガレットとシードルを味わいながらひたすら彼女の美術・建築談義を聞いたり、カナルカフェで「まだ寒いね」と震えながらカフェオレ片手に夜桜を愉しんだりした。日仏学院で開催しているアフリカフェスやクリスマスマーケットやパリ祭のパーティにもついて行き、私は音楽のなっているところでだいたい踊っていた。昨年のクリスマスマーケットはついに一人で行き、とても寂しかったのでホットワインをがぶ飲みした。素敵な人を失ってしまったなと思う。

さて、問題は、その培ってきたフランス語をほぼ忘れたことである。高校時代からのお気に入りの星の王子様の一節を書こうとしたら詰まった。うっ。単語と文法。こんなにも脳から飛んでいくものなのだろうか。音を聞けば書き取りは出来るので、やっぱり単語なのだろうか。ふう。TOEICも受けるけれど曜日で分けて多言語の学習を並行し、フランス語ももう一度おさらいして試験を受けよう。オリパラの公用語でもあるし、あと2年で取り戻したいな。

会社への行き帰り、どちらも読書しているけれど、どちらかを多言語学習に当てないともう私のタイムマネジメントはかなわないという現実。英語、フランス語、広東語、アラビア語、どれも捨てがたい。

アラビア語って左利きじゃないと字を書くときにたぶん袖が汚れるよね。
 
*Writing BGM